イラン大統領選と報道ステーション

ついつい気になったので。
先日、11日?でしたかの報道ステーションにて。


イラン大統領選についての報道。
アフマディーネジャードとムーサヴィーのほぼ一騎打ちと。
そして保守派対米強硬路線となるか、改革派国際協調路線となるかと。
世界中が注目していたのは事実。
ただし、その視線に少し疑問が。
アフマディーネジャードの人種差別撤廃会議(Durban2)での発言を扱った場面。
ここで、彼は「イスラエルは人種差別主義者の国だ」と発言。
これをうけて欧州代表団が退席したという事件。
これを報道ステーションでは「国際社会にそっぽをむかれた」と報道。
またその心を国内大統領選の国内人気取りのためではと解説。
気になったのはこの場面。


この報道はほぼ仏紙ルモンドの論調と同じ。
しかし、これはどうなの?
欧州代表団が国際社会の全てなのか?
事実、日本代表団は退席していない。
日本メディアひいては社会の欧米偏重、自己オリエンタリズムが窺える。
しかもこれは自分の無意識下のレベルで存在している。
日本人にとって国際社会=欧米、であることは自明にして疑うべからずのこと。
というよりはその外に存する世界などないかのような認識。
日本の在野インテリを自認する?ジャーナリズムの世界でもこの感はぬぐえない。
少し話はずれましたが、
つまりは海外報道をある意味鵜呑みにした報道ではないか、と思ったということ。
そこには欧米中心主義の中にある、哀れな日本が見えました。
中華主義とか大東亜とはいいませんが、自分の「視点」みたいなのも必要な時期に来てるんでないでしょうか。


さすがに少し解説しますと、
反ユダヤ主義」てのに関しては欧米においてはかなりのアレルギーがある。
絶対悪として存在する、反ユダヤ主義へのレッテルをおそれ、イスラエル批判は自ずから勢は弱まらざる得ない。
(世界中の映画で無批判に悪役になれるのはナチと日本軍やしね)
一方でイスラエルを端とする欧米への批判というのは、世界で一定の支持を受けているのも事実。
アフマディーネージャードの演説は議場が騒然となり、欧州の代表団が退席するのと平行して、かなり盛り上がった。
世界中にじわじわ広がる反米の流れの中で、
特にイスラム世界の指導者を自認するイランの大統領の発言としては、それなりに理解できるものであった。
彼一流の言葉遣いは別として、心証レベルで共感を得られる発言だったと思う。


大統領選はアフマディーネージャードが再選を果たしました。


とりあえず思いつき、気になったこと、その他を書いてみました。
雑記、メモ帳やな。
では